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不妊手術について

「交配をしたほうが良いのでしょうか?」「交配をしないのなら不妊手術はしたほうが良いのでしょうか?」これらの質問に対する「正解」はありません。出産させるのも不妊手術を行うのも、どちらも行わないのも飼い主様の考え次第なのです。様々な病気を予防するために不妊手術をすることもひとつ。自然に備わった体の機能や組織を取り除くことに抵抗を感じるのもひとつなのです。出産・不妊手術それぞれにメリットやデメリットがあります。それらを熟考して家族の一員である犬猫の将来を質問形式で一緒に考えていきましょう。

出産はどのくらいの年齢から可能ですか?

犬の場合、オスは個体差がありますが5~6ヶ月齢から交配が可能です。メスは発情生理が初回は6ヶ月から1才齢くらいで始まります。1度目の発情から交配は可能ですが、体格などの関係により二回目以降の発情から交配をお勧めします。

交配に適した日はどうやって判断しますか?

交配に適した日を交配適期日といいます。犬の場合、メスの発情生理が始まり外陰部から出血が認められてから、約1~3週間後(個人差があります)が交配適期日となります。出血の量が少なくなってきた頃が交配適期日の目安です。外陰部が柔らかくなり、尾の付け根を触ると腰を上げたり尾を横にして許容のサインを出すのもこの時期です。しかし個人差が多く、このようなサインだけでは一概に決められないのは生命の神秘といったところでしょうか。発情出血が始まったらすぐに獣医師か最寄りのブリーダーに相談しましょう。膣細胞スメアー検査をしてもらうことで交配のベストな日を推定できます。

交配後のスケジュールを教えてください。

人間に使用するような妊娠検査キットは使用できません。犬も猫も、交配日から35日くらいで超音波診断により受胎を確認します。また55~60日目にレントゲンを撮り、子どもの数と成長度合いを観察します。このレントゲン撮影で使用する放射線量が体に影響することは報告されておりません。出産日は交配後60~65日目が多いですが、子どもの数や成長度合いによって変化しますので、予定日1週間くらい前から出産の準備は完璧に行い、スクランブル(緊急時にすぐに動ける)態勢を整えておくべきです。獣医師やブリーダーと綿密に連絡を取り合い、出産関係の本を少なくとも2~3冊は読んでおくことをお勧めします。

出産の心構えを教えてください。

出産をさせることで生命の神秘、子の世話をする楽しみや喜びを体感できます。また家族の一員が増え、賑やかになること間違いなしです。しかし一方で、飼い主様の負担は急増します。出産は自宅出産ですので、出産予定日前後は仕事を休んだり、夜中に救急病院に走ったりスクランブル態勢が取れるのか、難産や帝王切開など出産自体のリスク、哺乳の補助、出産後最低2ヶ月間は子犬・子猫たちの大運動会にお付き合いできるか、子どもたちをすべて飼うのか里親を探すのか、生まれた子どもは遺伝的にも身体的にも健康なのかなど課題は山盛りです。出産をさせるのか、出産後のお世話は可能なのか、不妊手術をするのか、飼主家族会議を開催し、しっかりと検討する機会を設けることが大事です。

出産も不妊手術もしないことに決めました。どんなことに注意すればよいですか。

検討した結果、手術も出産もしないという飼い主様もいらっしゃいます。
メスの場合、特に子どもを産んだことのない犬・猫は将来的に子宮の病気の確率が上がることがあり、そのような点からやはり不妊手術をお勧めしています。しかし検討の末、手術を行わず自然な形で過ごしてほしいということであれば、今後どのようなことに留意していけば良いのでしょうか。
オスの場合、犬・猫では精巣の大きさ、硬さを定期的に診察してもらいましょう。犬で前立腺疾患の場合は血尿や排尿障害などが起きることもあり、尿検査や日頃の排尿状態を観察しましょう。
メスの場合、犬・猫では子宮の病気になると元気食欲の減退、痩せてきた、多飲多尿などの症状が出ることがあります。犬の場合では発情生理の時期や期間の不正な出血が認められるときも病気の可能性があります。また乳腺の腫瘍も認められることもあり、診察時に乳腺のチェックを指定してお願いすることも大事です。

不妊手術とはどんな手術ですか?

不妊手術とは、オスは精巣を摘出する手術、メスは卵巣と子宮を摘出する手術です。手術をすると不可逆的で元に戻すことはできません。手術を早期にすることで様々なメリット(後述)があります。
特にオスの手術は簡単で精巣の皮膚を切開した後、精巣を取り出し血管などを結さつ切断して皮膚を閉じます。この間、およそ5分もかかりません。当院ではエンシールシステム(別ページ参照)を使用して時間の短縮と体に糸を残さない手術を行います。メスの場合は、開腹が必要になりますが、卵巣子宮を同じくエンシールシステムを使用して短時間で安全に摘出するため、切皮から縫合まで体格差もありますが20~30分で終了します。

手術は簡単だと聞きますが麻酔は安全ですか?

しかし手術時間は短くても麻酔開始から麻酔の効果が出始め、挿管し(気管にチューブを入れる)、毛を刈り、消毒し、やっと手術、手術終了後も麻酔を切って数分たって目が覚める…すべてを入れると手術がたった5分でも1時間近くは麻酔をかけていることになります。
要するに手術時間が短くても麻酔の時間としてはそれなりの長さがあり、決して簡単な手術=安全な麻酔ではないということです。長時間必要な手術、難易度の高い手術、高齢の手術、基礎疾患を持っている手術などに比べてはるかに安全といえるでしょうが、リスクはゼロではないことを認識しなければいけません。
安易に簡単な手術だからといって獣医師が心配いらないというのではいかがなものかと思われます。実は麻酔ひとつをとっても病院によってリスクへの取り組みは千差万別です。リスクを十分理解して潜在的なリスクにも考慮した麻酔をどんな子にも使用する…麻酔をする前にはじっくり相談して麻酔のリスクに対する取り組みを獣医師に積極的に聞くことも重要です。当院では当院独自の基準を設け、たとえ去勢手術でも術前検査をしっかり行い、一泊していただき点滴を行う、麻酔関連設備の充実、麻酔中のモニター(心拍や呼吸の管理)緊急時に使用する除細動器の設置、体温管理努めています。

不妊手術をするとどのような病気を予防できますか?

予防できる病気、行動をまとめました。
(すべての犬猫にあてはまるわけではありません)
※性ホルモンに起因する問題行動が続いていた場合、大脳が学習しているため改善しないことがあります。
※攻撃性のある動物に不妊手術をすると攻撃行動が悪化することがあります。

雄犬

マーキング(縄張りを示す排尿行動)…手術の時期の影響が大きい
攻撃性の低下、性格が穏やかになることも
精巣の腫瘍
前立腺肥大(7才くらいから血尿や排尿困難を伴う病気)
肛門周囲腺腫(肛門の周りにできる良性の腫瘍)
会陰ヘルニア(肛門の横の筋肉が薄くなり排便障害などを起こす)

雌犬

出血に関するお世話の増加
雄犬が興奮したり近寄ってくる
高齢になってくると期間の長い不順な出血があることも
犬は想像妊娠が多く営巣行動(巣ごもり)や乳腺が張って乳腺炎になることも
子宮蓄膿症
乳腺腫瘍(別述)

雄猫

マーキング(手術の時期や飼育頭数に影響しやすい)
縄張り徘徊や争いの軽減、外へ出たがらない→感染症の予防
発情行動(びっくりするような声で鳴き叫ぶ)
精巣の腫瘍

雌猫

発情行動(ミャオミャオと泣いてソワソワするなど)
子宮蓄膿症
望まれない妊娠出産(子猫たちのもらい手がなかなか見つからない)

手術の日程を教えてください

予約

お電話かご来院いただき、手術の予約をお取りします。
基本的に水曜から土曜日が手術日です。
手術翌日が休診日の場合は手術できませんので、あらかじめご了承ください。

術前検査(手術1週間前)

手術前に血液検査と心電図検査を必ず行います。
病状や年齢や基礎疾患によっては追加検査を行います。
原則として1週間前に検査を行い手術に備えます。
この日に手術前日からの食事などの注意点をご指導します。

手術当日(1日目)

前日の夜は早い時間に夕食を取り、当日の朝から絶食節水を行います。食事をした場合、手術は中止になります。
午前11時までに犬・猫を預けていただきます。
お預かりは原則として来院された順番で行います。問診、手術の説明を行いますのでお時間に余裕を持ってご来院ください。お急ぎの方はお声掛けください。
手術は当院で責任を持って手術を行いますので、飼い主様はご帰宅いただきます。
手術は12~17時の間で行います。
手術後覚醒し、落ち着いたら飼い主様へお電話で無事を報告いたします。
当日の面会は動物が興奮する場合がございますのでご遠慮いただいております。

退院(2日目)

午前・午後どちらでも飼い主様の都合で退院をします。
帰宅後のいろんな注意点を、書類を交えてお話しいたします。
動物が一番つらく、戸惑うのが1~2日目ですので飼い主様が一番動物と一緒にいてほしいのがこの日です。

消毒(3日目)

午前・午後どちらでも飼い主様の都合で消毒いたします。

抜糸(7日目)

午前・午後どちらでも飼い主様の都合で抜糸いたします。
傷の具合にもよりますが、基本的にこの日で手術に関連した診察は終了です。

カラーをはずす(10日目)

傷口を舐めないようにガードしていたエリザベスカラーをはずします。
傷の具合や動物の性格によっては傷を一生懸命舐めることがありますので、安易に目を離さないように注意が必要です。

術後

手術後、稀にホルモンバランスが崩れ体重が増加する場合があります。
適切な食事、運動量を維持し、体重測定を定期的に行って健康に努めてください。

手術時、ワクチンやノミ取りは必要ですか?

入院、手術、ホテル時にはどの飼い主様にもノミ取り(病院処方の医薬品に限る)をお願いしています。
「うちの子はマンションで散歩には行かないのでノミはいないんだけど…」と言われることがあります。院内では清掃、消毒に努めていますが、病院にはたくさんの動物が来院しますので、大切なペットを害虫からお守りするため必ずお願いしています。
またワクチンの接種も必ず行ってから手術を行います。手術時は体温が下がり、感染に対して抵抗力が落ちますので、体調不良により手術後感染症にかかる恐れがあります。手術とワクチン接種の日程は獣医師と相談が必要です。

できるだけ早くに手術を考えていますが、いつが良いでしょうか?

当院では原則として犬も猫も雄雌問わず6~7ヶ月齢を推奨しています。
特に雌犬の場合、不妊手術の時期は乳腺腫瘍の発生リスクに影響します。乳腺腫瘍発症リスクは、初回発情前の手術では0.5%、2回目の発情までの手術では8%、2回目発情後4回目前だと26%に達します。当院では2回目の生理を迎えるまでに手術することをお勧めします。
ただし発育状況、体格、体調により手術を必ずこの時期にするということはできません。また若齢時に生後3~4ヶ月齢で早期に手術をする方法がありますが、当院では行っていません。
諸事情でこの年齢を超えても手術でき、前述のように様々な病気を予防できますので獣医師と相談してください。

発情生理の出血中ですが手術はできますか?

当院では発情中の手術は可能な限り避けるようにしています。この時期の手術は卵巣子宮ともに血管が発達しており出血しやすい状況にあります。また非常に稀ですが卵巣が発達しているため卵巣の取り残しや再生による卵巣遺残症候群に繋がることがあります。
発情出血の1~2ヶ月後に乳腺が発達してきます。この時期の手術も乳腺の発達次第では皮膚の縫合部の感染が起きることもありますので、手術はできる限り回避するようにしています。
病院によって手術時期への考え方は違いますので主治医とよく相談してください。

手術をしたら肥満になると聞きましたが

手術そのものが肥満を引き起こすわけではありません。肥満は摂取カロリーが消費カロリーを上回ったときに起こります。手術をするとストレスから開放され、発情行動がなくなり、それに伴う縄張りの巡回や興奮などが減少するなど、行動が変化します。その結果、消費カロリーが15~25%減少すると言われています。手術後は適度な運動をさせるとともに、個人差もありますが20%ほど食事を減量したり、低カロリーの食事に切り替えると良いでしょう。